やっぱりカムニャック
私の職場の同僚が
「ね、いったでしょ、カムニャック!カムニャックだと思ったんだよ。絶対来ると思ったよ」
といったオークスがもう一年前。それからずっと私の脳内にカムニャックの名前が彷徨いている。
その後のローズSでの勝利では「やっぱり」勝った。その後の秋華賞では「やっぱり」気のせいだった。でも前走の阪神牝馬Sでは「やっぱり」きた。
いつでもこの馬が出走するとアイツの声が蘇り、私の判断を鈍らせる。
G1ヴィクトリアマイル。古馬牝馬のマイル女王決定戦。決して楽ではないが、展開ひとつで目玉の飛び出る馬が穴を空ける魔境でもある。
今回はライバルとなるクイーンズウォークの調子がいい。天皇賞秋ではマスカレードボールをはじめとした現役最強の集団に真っ向勝負。それでも前走はころっとG2を凡走してみる脆さを露呈したりもした。そして川田は今回彼女を選ばなかった。
エンブロイダリーには、オークスで開けた差を、前走のマイルで縮められた。それでも気持ち良く逃げる展開の中、坂の強い阪神で首まで捕まえているのだから決して完敗とは言えない。
気性の荒いカムニャックにとって、今回は向こう正面のスタート。乗りなれた川田騎手。休養明けニ走目と条件は揃った。
大観衆の府中の直線。阪神のリベンジ戦となる今回。
カムニャックに心を奪われてる私は奴の言葉に今支配されているのだろうか。
いや、そう思って本命を変える行為こそ、彼の言葉に支配されているに違いない。
私の心は何度もその回廊を往来し、周り続ける。終わることのない周回だが、時は迫る。
この呪縛を振り払い、私は決断する。
「やっぱり」最後はカムニャックが勝つのだ。
◎8.カムニャック
○7.クイーンズウォーク
▲12.エンブロイダリー
△4.12.17.18.