2025川崎競馬場上半期の集計からみた馬場状況別傾向

前回は以下のように川崎競馬場の各距離での脚質傾向を集計し、大凡のレース展開を考察していった。

900m 全219R

逃91回41% 先70回32% 差36回16% 追16回7%

1400m 全427R

逃169回39% 先130回30% 差104回24% 追24回5%

1500m 全225R

逃65回29% 先84回37% 差55回24% 追21回 9% 

1600m 全87R

逃26回30% 先30回34% 差22回25% 追9回10%

2000m 全59R

逃10回17% 先22回37% 差21回35% 追6回10%

しかしながら、これでは未だ考察としては単純すぎる上、参考にもしづらい部分があるのは否めない。そのため、今回は上記距離別脚質傾向を更に分割し、馬場コンデションで分けた場合、どのような傾向があるのかを見ていこうと思う。

各距離別に馬場コンディションで細分化し其々の脚質を振り分けると以下のような結果になった。
※()内はパーセンテージ。

900m

良 逃31(38)先27(33)差14(17)追9(11)
稍重 逃28(46)先18(29)差14(23)追1(1)
重 逃22(46)先17(35)差4(8)追5(10)
不良 逃7(35)先8(40)差4(20)追1(5)
短距離決戦であり、基本的には逃げ先行有利に思われるこの距離であるが、意外にも良馬場、重馬場では差しが馬券に絡んでいる。そして一人気二人気は其々一度しか絡んでおらず、あとは全て四人気以下。三連を組むときは人気薄の後方からの馬を適度に入れる方が良さそうだ。

1400m

良 逃56(37)先49(32)差38(25)追9(6)
稍重 逃60(41)先43(29)差36(24)追6(4)
重 逃36(45)先22(27)差15(18)追7(8)
不良 逃17(32)先17(32)差15(28)追3(6)
最も川崎競馬で開催の多い1400mでは不良馬場を除けば全て逃げが有利。特に馬場が湿った稍重、重では顕著。直線が長く、コーナーの厳しいこのコースならではのペースの速度が影響していると思われる。馬券を組むときに軸馬を選ぶなら逃げ先行を中心に考えた方が良さそうだ。また、追い込みは著しく成績が悪く、余程の展開でなければ勝負にならないことも踏まえた方が良さそうだ。

1500m

良 逃18(21)先37(44)差21(25)追8(9)
稍重 逃20(27)先29(39)差20(27)追5(6)
重 逃12(44)先7(26)差7(26)追1(4)
不良 逃14(36)先11(28)差7(18)追7(18)
1500mは馬場コンディションで明確に性質が別れた。良、稍重馬場では先行馬が最も成績を出し、逃げ差しがそれに次ぐ。重馬場では前が止まらず逃げが有利。不良馬場になると差し、追いが二割近く絡むレースとなっている。川崎1500mを買うときは馬場コンディションに注意しつつも、脚質を考慮するというよりはメンバーの構成からの展開予想、馬自身の能力を優先して馬券を組む方が賢明のようだ。

1600m

良 逃10(31)先8(25)差12(37)追2(6)
稍重 逃10(27)先13(36)差7(19)追6(16)
重 逃3(33)先3(33)差2(22)追1(11)
不良 逃2(22)先6(66)差1(11)追0
川崎競馬場マイルの馬場コンディションでみる特徴としては、まず不良馬場のときは追い込みがまったく馬券に絡んでいないということ。川崎競馬場全体に言えることではあるが、全く馬券に絡まなかったのはマイルの不良馬場だけ。良馬場も同時に全体の約6%に留まっているが稍重、重では共に追い込みの馬券絡みが10%を超える。これは一般的なダートの傾向に違わないので素直にセオリー通り買えるのが川崎マイルの特徴と言えるだろう。

2000m

良 逃6(22)先12(44)差6(22)追3(11)
稍重 逃7(33)先5(23)差8(38)追1(5)
重 逃3(25)先2(16)差6(50)追1(8)
不良 逃4(44)先3(33)差1(11)追1(11)
全体的に脚質バラけて馬券に絡んでいる印象のコース。2000mとなってくるとどのコースでも似たような傾向はあるものの、ここで目を引くのは重場の差しが全体の半分を占めていること。サンプル数が少ないので断言するのは早計ではあるが、しかしながら他の距離に比較し明らかに差しが効いていることに注意が必要だ。逃げ馬、先行馬の信頼が薄く、差し馬になにか引っかかりがあるなら是非とも狙っていきたい距離でもある。

まとめ

  1. 900mでは人気薄の差し馬に注意
  2. 1400mでは極端に逃げが有利で追いは狙いにくい
  3. 1500mでは馬場コンディションでの脚質の差はみられない
  4. 1600mはセオリーに基本従うが不良馬場の時は追い込みを外すべし
  5. 2000mは重で差しがよく走る

今回の検証では以上のような結果を得られた。必ずしもすべてのレースが合致するわけではないが一定の傾向はみられるはず。是非参考にしていただきたい。今回も最後まで見てくださりありがとうございました。

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