メインできた騎手は最終も来る説
皆さんは競馬のメインレースを買ったときにこんな疑問を持ったことはないだろうか。
「メインレースで馬券に来た騎手が最終も人気だが、連続してくることはあるのだろうか」
この疑問の発端は私の職場にいる競馬好きおばさんの発言である。

確かに、ここ数日来ているようである。この日の最終も笹川騎手は二着にきていた。
もしこれがおばさんの妄言ではなく、事実なら実に素晴らしいデータである。というわけで、私は実際に調べてみることにしたのである。
調査してみた
実際に検証してみた対象は南関前期135日程(大井・船橋同時開催は2日扱い)そのうち①JRA重賞②取止③不参加(※)を除いたメインと最終92組合せ(※メインの馬券にきた騎手が最終に誰も出走していない)を対象とした。
方法は簡単で、私が一人で勝手に集計した。
果たして結果は如何に。

調査結果
結果結果は43の組合せで的中ということになった。割合としては46%だった。
1月23組 非該当10 重賞1 不参加5 該当7
2月20組 非該当7 重賞2 不参加3 該当8
3月26組 非該当10 重賞2 取止1 不参加5 該当8
4月22組 非該当8 重賞3 不参加4 該当7
5月22組 非該当6 重賞3 不参加6 該当7
6月22組 非該当8 重賞3 不参加5 該当6
対象レース 全135-重賞14取止1-不参加28=92
対象レース92-非該当49=該当43
月、競馬場で大きな差位はなく、おおよそ同じ結果であった。
この割合が高いのか、低いのか実に微妙な結果である。

これをそのまま鵜呑みにして「ふーん」と思うのでは味気ない。ので、踏み込んで以下のランキングを作成してみた。
- 対象レース騎手ランキング
- メインレースランキング
1.はメインも最終も来た騎手のランキングである。今回の検証の本意である。
2.は統計をとっているうちに見えてきたメインに強い騎手についてのランキングである。
①対象レース騎手ランキング
第一位 9組 笹川騎手・矢野騎手
ここは競馬ファンなら納得の二名だろう。昨年森泰斗騎手が引退し、ますますこの二名の活躍が目立つようになる。メインとなれば馬主はより信頼のおける騎手に任せる。この二名がメインで成績を残し、最終に乗れば必然的に確率はあがるということだろう。
第二位 6組 本田(正)騎手
抜けた二人に続いたのは船橋の名手、本田騎手だった。妥当な順位にも思えるが、上位の二名が勝率20%超えに対して7月時点で本田騎手は16%。他にもこの数字を出してる騎手はいるため、やや意外でもある。また、本年度は怪我の影響で前半は満足に騎乗できなかった。それを踏まえると寧ろ驚異的ですらある。
第三位 3組 御神本・和田
この二名も名手である。しかし上位の騎手に比べ騎乗回数は少なめ。それを踏まえるとこの数字は決して少なくないのかも知れない。
第四位 2組 張田・野畑・山中
2組だとやや寂しくも映るが、一日にメインと最終で馬券に絡む好調があるだけでも、大勢いる騎手のなかでは実力者の証。2025に調子をあげてきてる騎手とみていいだろう。
特に山中騎手は前年の成績を前半でこえてしまった。要注目の一人でもある。
②メインレース(※)ランキング
(※135日程のうちJRA重賞を除いた121レースが対象)
第一位 笹川騎手 38レース
やはりというべきか、笹川騎手が一番だった。メインレースでの騎乗も多いが、それは信頼と実績によるもの。メイン、最終でははずせない騎手だ。
第二位 矢野騎手 35レース
こちらもやはり南関の顔ともいう一人である。笹川騎手同様、もはや語るまでもなく安定の実績を誇る。この騎手を馬券からはずすにはそれ相応の根拠が必要だ。
第三位 御神本騎手 25レース
メインで、とっておきの名馬に乗ることが多い“ミカ様”。圧倒的人気になることが多く、それだけ騎乗数に対して馬券率も高い。しかし、オッズ妙味が少ないのが気がかりではある。
第四位 本田騎手 19レース
前項で既述のとおり、出遅れに対してこの成績。メインレースという括りを重視するなら笹川騎手、矢野騎手に匹敵する信頼があるかもしれない。特に人気薄でも穴をあけることがあるので、馬券を楽しみたい人は要注目か。
第五位 吉原 17レース
言わずと知れた重賞ハンターである。金沢所属ながら、度々南関にきてはかっさらっていく。このランキングではJRA勢参加のレースは除外しているが、そうしたレースでも馬券に度々絡むので、実際にはもっと上位であることに留意が必要だ。
まとめ
今回は職場のおばさんの妄言をもとに調査を行ってみた。
実際に、メインで馬券にきた騎手が最終でくるというよりも「笹川が強すぎなんじゃね?」という感は否めないが、それも含めてある程度は信憑性のあるものだった。
今後はこのデータを活用しながら競馬を楽しみたいものである。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。